陶器スピーカー「零函2 (zero-bako2)」
「零函2」はエンクロージャーの中に、5㎝フルレンジスピーカー、2chステレオアンプ、I2S DAC Decoder、プログラムでアサイン可能な1個のボタン、そしてラズパイZero本体と繋がるUSB端子を内蔵しています。別途用意したラズパイZero本体をスピーカー本体底面のラズパイ収納部に格納し、内部配線を接続すれば完成です。
ラズパイZeroへのアクセスはスピーカーを裏返すだけですので、取り付け、配線等の作業も簡単に行えます。
以前のモデル「零函 (zero-bako)」との違いは、I2S DAC基板が追加された点です。
(I2S DAC基板については以前の記事を参照願います。)
Volumio2とは?
Volumio2はフリーのオープンソース音楽再生ソフトです。(正確にはOSまで含んだディストリビューション。)
ソフトの操作をPCの他、スマホやタブレットなどの他のデバイスの画面を通して出来るため、ラズパイに外付けで大きなモニターを接続せずに使えるのが特徴です。
「零函2」でVolumio2を使えるようにするには?
手順は大まかに以下ようです。
①「零函2」にラズパイZero本体を組み込んで、配線を行う
②「Volumio2」ソフトをラズパイZeroにインストールして、設定を行う
順番に説明していきます。
「零函2」に実際にラズパイZeroを組み込む手順は以下のようです。
(基本、端子を差し込むだけです。ハンダ付けやネジ止めの必要はありません。)①配線を引き出す
右側用スピーカー(前面にボタンがある方)にラズパイZero本体を組み込みます。
スピーカー本体を裏返して底面が見えるようにします。
ラズパイ収納部からコードを一旦外に出します。 スピーカー本体には上図の9本のコードが用意されています。
②ラズパイを収納する
底面の収納部にラズパイ本体を上図の向きでMicroUSB端子同士が平行になるように入れます。
次にラズパイを平行に動かして、ラズパイ側とスピーカー側のMicroUSB端子を接続します。
(ラズパイZero本体の固定も兼ねますので、奥まで確実に差し込みます。)
③電源(5V)、LEDインジケータを接続する
電源の「+」と「-」をラズパイ本体に接続します。
ラズパイ本体のGPIOピンの「5V」に「+」を、「GND」に「-」を接続します。
ラズパイ本体のGPIOピンの「5V」に「+」を、「GND」に「-」を接続します。
LEDインジケータ(前面ボタンに内蔵)の「+」と「-」をラズパイ本体のGPIOピンに接続します。
ラズパイ本体のGPIOピンのGPIO24に「+」を、「GND」に「-」を接続します。
これでGPIO24に電流が流れればLEDが点灯、流れなければ消灯になります。
④ボタンを接続する
⑤I2S DAC Decoderへの音声入力を接続する
I2S DAC Decoderへの信号入力をラズパイ本体のGPIOピンに接続します。
ラズパイ本体のGPIO18に「I2S BCK」を、GPIO21に「I2S DIN」を、GPIO19に「I2S LCK」を接続します。
I2S DAC Decoderに入力されたデジタル信号は、アナログ音声信号に変換されて、アンプに渡されます。
⑥スピーカー背面の配線をする
背面上部の音量調節ノブで電源がOFF状態(左回り端)を確認して、右下部の丸穴に付属の電源アダプターを差し込みます。
2chステレオとして使用する場合は、スピーカー端子にスピーカーケーブルを接続して、左側用のスピーカーのスピーカー端子に接続します。
「Volumio2」をラズパイZeroにインストールする
①「Volumio2」を公式サイトからダウンロードする
https://volumio.org/get-started/を開き、「DOWNLOAD」ボタンをクリックして自分のPCへ圧縮ファイルをダウンロードします。ファイルは圧縮されているので解凍すると、imgファイル(書き込み用フォーマットファイル)になります。
②MicroSDカードをフォーマット(初期化)する
初期化には、「SDメモリカードフォーマッター」を使います。
必ずしも新しくフォーマットし直す必要はない場合もありますが、私の経験では、フォーマットし直してからファイルを書き込んだ方が失敗をしない気がします(なんとなく)。
[ソフトの入手方法]
SDアソシエーションの公式サイト を開き、「ダウンロード>」、「同意します>」をクリックして、自分のPCへ圧縮ファイルをダウンロードします。
ファイルは圧縮されているので解凍すると、インストーラが出来ますので、それでPCにインストールします。
[ソフトの入手方法]
SDアソシエーションの公式サイト を開き、「ダウンロード>」、「同意します>」をクリックして、自分のPCへ圧縮ファイルをダウンロードします。
ファイルは圧縮されているので解凍すると、インストーラが出来ますので、それでPCにインストールします。
MicroSDカードをフォーマットする
PCとSDカードリーダーを接続し、MicroSDカードをセットします。「SDメモリカードフォーマッター」を起動して、カードの選択欄でカードを指定して「フォーマット」を選択します。
「すべてのデータが消去されます」アラートを承認するとフォーマットが開始され、しばらくするとフォーマットが完了します。
③「Volumio2」をMicroSDカードに書き込む
書き込みには、「Win32DiskImager」を使います。
SDカードにimgファイル(書き込み用フォーマットファイル)を書き込むためのアプリケーションです。
[ソフトの入手方法]
Win32DiskImagerのダウンロードページを開き、「Download」をクリックして、自分のPCへ圧縮ファイルをダウンロードします。
ファイルは圧縮されているので解凍すると、インストーラが出来ますので、それでPCにインストールします。
MicroSDカードに書き込む
SDカードにimgファイル(書き込み用フォーマットファイル)を書き込むためのアプリケーションです。
[ソフトの入手方法]
Win32DiskImagerのダウンロードページを開き、「Download」をクリックして、自分のPCへ圧縮ファイルをダウンロードします。
ファイルは圧縮されているので解凍すると、インストーラが出来ますので、それでPCにインストールします。
MicroSDカードに書き込む
MicroSDカードはそのままで、「Win32DiskImager」を起動します。Image File選択欄でimgファイル化した「Volumio2」ファイルを指定、Device選択欄でカードリーダー内のMicroSDカードを指定、「Write」を選択します。
「上書き確認」アラートを承認すると書き込みが開始され、しばらくすると書き込みが完了します。
④MicroSDカードをラズパイに挿入し起動する
PCのカードリーダーからMicroSDカードを取り出し、ラズパイの電源がOFFなのを確認して、ラズパイのMicroSDカードスロットに挿入します。
陶器スピーカーにラズパイを格納、電源アダプターを接続して、背面パネルの電源スイッチをONにすると、「Volumio2」が起動します。(起動には2分程度かかるようです。)
⑤「Volumio2」の初期設定をする
※以下の説明は初期設定をPCで行った場合のものでが、スマホやタブレットでも手順は同じです。①ラズパイの電源ONから2分くらい待って、PCのWi-Fi設定を開くと「Volumio」という名前のネットワークが出てきます。
それを選択、ネットワークセキュリティキーの入力欄に「volumio2」と入力して接続します。
しばらくすると、自動的にブラウザが起動して、設定ページが表示されるので、順番に設定します。(とりあえず設定が必要なのは「Language」、「Output」、「Network」の3つです。)
②「Language」設定画面では、「日本語」を選択します。(自動で「日本語」になっている場合があります。)
設定したら「Next」で次へ移動します。
③「Output」設定画面では、「I have an I2S DAC」の項目で「YES」を選択、その下のリストの中から「HiFiBerry DAC」を選択します。
設定したら「Next」で次へ移動します。
④「Network」設定画面では、自分の家のWi-Fiアクセスポイント名が表示されていれば、それを選択します。
自分の家のWi-Fiアクセスポイントのパスワードを入力して、「接続」を選択します。
自分の家のWi-Fiアクセスポイントのパスワードを入力して、「接続」を選択します。
「Next」で次へ進んで、最後に「Done」で設定を完了します。
「Volumio2」ソフトの再起動が始まりますので、一旦「Volumio2」画面には接続不可になります。
⑤「Volumio2」ソフトの再起動後(1~2分後)、一番上のURL欄に「http://volumio.local」と入力してアクセスすると、今度は自分の家のWiFi経由で「Volumio2」画面に接続できるようになります。
⑤「Volumio2」ソフトの再起動後(1~2分後)、一番上のURL欄に「http://volumio.local」と入力してアクセスすると、今度は自分の家のWiFi経由で「Volumio2」画面に接続できるようになります。
もし音量調整バーがクリックできず、音量変更が出来ない場合は、「設定」>「プレイバックオプション」の「音量オプション」の項目を確認します。
「Mixer Type」が「None」の場合は「Software」に変更します。
⑥「Volumio2」がスマホからも操作可能になる
以上でPC画面の他、スマホやタブレットの画面からVolumio再生画面を表示させて操作が可能になります。iPhoneの場合はPCと同様にブラウザで「http://volumio.local」にアクセスすればOKです。
Androidの場合はブラウザで「http://192.168.0.129」のように数字を入れないと繋がりません。
この数字は自分の家のWi-Fiの設定によって変わるので、以下の方法で確認できます。
PC(あるいはiPhone)で一度「http://volumio.local」にアクセスして、Volumio再生画面の設定メニューから「ネットワーク」を選択して、 一番上に表示されている現在の「IPアドレス」の数字(192.168.0.129、等)を確認します。
以上で「Volumio2」のインストールは完了です
PCやスマホ、タブレットでアクセスしたVolumio再生画面からは、世界中のWebラジオ、USBメモリー内の音楽ファイル、SDカードに転送した音楽ファイル、さらにはNASの中の音楽ファイルも再生可能です。また多種多様なプラグインを使えばSpotify、youtube、等と連携することも可能です。
追加でボタンとLEDインジケータを機能させる
「Volumio2」での音楽再生自体は上記の手順、設定で完了ですが、追加でスピーカー前面のボタンとLEDインジケータを連携させて、使用できるように出来ます。
ボタンを機能させる → 以前の記事を参照
LEDインジケータを機能させる → 以前の記事を参照
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